カルガリー|カナダよりジャマイカが輝いた冬季オリンピック
1976年 モントリオール・オリンピック(夏期)
1988年 カルガリー・オリンピック(冬季)
2010年 バンクーバー・オリンピック(冬季)
オリンピック第二弾。
■カルガリー・オリンピック
1988年に開催された冬季オリンピック。
当時、獲得メダル数の多い国名は以下の通り。
1位・・・ソビエト連邦
2位・・・東ドイツ
3位・・・スイス
4位・・・フィンランド
5位・・・スウェーデン
と、ヨーロッパ勢の強さが際立っている。
アメリカが9位
カナダは13位であり、
カナダは2大会連続で、主催国として金メダルゼロという残念な結果に終わっている。
日本人選手としては、
スピードスケート男子500mの黒岩彰選手の銅メダルが唯一。
スピードスケート女子で橋本聖子選手が
500m・・・5位
1000m・・・5位
1500m・・・6位
3000m・・・7位
5000m・・・6位
と、5種目で8位以内の入賞を達成という素晴らしい結果を残している。
フィギュアスケート女子シングルでは伊藤みどり選手が5位入賞。
黒岩彰、橋本聖子、伊藤みどり
これらの選手の名前を見ると、今、活躍する選手たちの2つほど前の世代のレジェンド達であり、
我々世代は子供の頃に聞いた名前でもある。
カルガリー・オリンピックの主役に躍り出たのは、フィンランドのマッチ・ニッカネン選手。
スキージャンプで史上唯一の三冠に輝いた(個人戦の70メートル級、90メートル級、団体)
しかし、私の心に最も残っているのは、これらの上位チームではなく、ジャマイカのボブスレーチームである。
雪の降らない中米の国ジャマイカは、国内に競技施設を持たない。
そんな中、れでも冬季オリンピックに出場を決意し、創意工夫しながらスタートラインに立った。
この出場した4人の選手とコーチの物語は、『クール・ランニング』として映画化され、人気を呼んだ。
陽気なレゲエ音楽に乗りながら、草の上でボブスレーを練習し、
初めてカルガリーに到着した時に、寒さに恐れおののく姿はコミカルで思わず微笑んでしまう。
全編を通してレゲエを基調としながら、コーチと選手の心の葛藤、そして協議に打ち込む直向きな姿勢、そして感動のラストへと繋がっている。
現在も残るカルガリー郊外のオリンピックパーク。
小高い丘の上にスキーのジャンプ台がそびえ立ち、
また隣にはボブスレーやリュージュのコースが備え付けられている。
スキーのジャンプ台の上まで登ってみると、それはそれは恐ろしい角度の斜面が目の前に広がる。
ジャンプの選手は、ここから飛び出し、強風と闘いながら、100メートル近くも飛ぶのかと思うと、気が遠くなる。
ボブスレーのコースは、ぜひ歩いていただきたい。
スタートラインに立った時の景色、
どんな角度で旧カーブを曲がっているのか、
ゴールまでの距離は果たしてどれくらいなのか、
自分の足で歩いてみると、驚くほどたくさんの発見があるはずだ。
カルガリーで留学中の諸君。
オリンピックパークはもちろん、ぜひスキーやスケート、ボブスレー、カーリングなどを、実際に体験して見てほしいと願う。
最初は難しいと思うが、実際にやってみることほど楽しいものはない。
やはり、それがスポーツではないかと思う。